2015年9月28日月曜日

Code for America Summit と Civic Bridge: 市役所と企業が協力して取り組む課題解決の新しいカタチ

9/30-10/2 (来週の水〜金曜日)に Code for America Summit が開催されます。

今年も Google としてスポンサーをしておりますが、それに加え昨年〜今年前半にかけてサンフランシスコ市役所と一緒に取り組んでいたプロジェクトについてパネルディスカッションという形でお話させて頂くことになりました。ずっと極秘で進めていたプロジェクトなので、外部でお話するのは今回が初めてです :)

Google では、色々なプロダクトやサービスを提供することで社会に貢献しようとしています。Google 検索や Google Maps、Gmail、YouTube、Google Calendar などが使えることで我々の生活はとても便利になりました。ただ、それ以外にも Google 社員が社会に貢献できる形があるのではないかと考えたのです。

世の中には色々な問題があります。私が住んでいるサンフランシスコはとても素晴らしい街ですが、住宅問題、安全の問題、ホームレスの問題などたくさんの問題を抱えています。ただ、問題が存在しない街というのは存在しないと思っており、街によって問題が異なる。だからこそ各都市の市長や市役所の職員の皆さんはそれぞれの問題を解決すべく日々業務に取り組んでいるわけです。ただ、市役所にはテクノロジー業界出身の人はあまり行かない。なので、テクノロジーを使った取り組みがなかなか浸透しないという現実があります。

そこで、サンフランシスコ市役所と一緒に取り組んだプロジェクトが Civic Bridge です。市役所に Google 社員が 4ヶ月プロボノのボランティア活動として参加し、その都市で最も重要な問題に取り組む。(うち1ヶ月がフルタイムで3ヶ月が 20%プロジェクト。)ちょっとシステム変更を手伝うとか、ちょっとウェブサイトを作るとかそういうことではなく、解決するには 10 年 20 年かかるかもしれない最も重要な問題に対して、テクノロジーがどう貢献できるかを考える。

また、たくさんの civic project が世の中にある中、やるのはいいけれどどれだけ社会を変えたのか、どれだけインパクトがあったのかが見えにくい物が多いと常々感じており、Civic Bridge では難しいけれどどういう効果を求めているのか、どれだけ効果があったのかをきちんと見ていくということを最初から決めてプロジェクトを始めていました。

市役所との交渉(特に契約書の合意と締結に途方もなく時間がかかりました)、Google 社内の弁護士との調整、プロジェクトの選定、参加する Google 社員の選定、プロジェクトの進行管理など初めての取り組みということもあって色々大変でしたが、今年の 4 月 1 日に全ての準備を終え、6 人の Google 社員をサンフランシスコ市役所に送り込み、7 月末に無事プロジェクトを終了することができました。

3人はサンフランシスコの住宅問題解消に向けたプロジェクトへの参加、3人は 911 (警察、消防、医療の緊急電話)のデータ分析にあたりました。

今回の Code for America Summit では、私がモデレーションを行い、911 call analysis team とサンフランシスコ市役所の皆さんにパネル登壇して頂くことになりました。

パネルの詳細は以下のとおり:

Title: How Googlers helped San Francisco Use Data Science to Understand a Surge in 911 Calls 

https://www.codeforamerica.org/summit/schedule/#breakout_111

Date & Time: 9/30 2-3 PM
Room: 203

Abstract: This year the San Francisco Mayor’s Office of Civic Innovation piloted a program called Civic Bridge to bring pro-bono private sector experts in to help City departments with pressing challenges. Googlers made up 2 of the 4 teams that worked with San Francisco City departments on issues like affordable housing, emergency response, City hiring, and homelessness. At this panel discussion, panelists from Google and the City of San Francisco will share the experience of one of the projects, in which a team of Googlers brought data analysis skills to the Department of Emergency Management to help SF understand their recent dramatic increase in 911 calls.


市役所と地元のテクノロジー企業が一緒に問題を解決するこの Civic Bridge という取り組みは、サンフランシスコ以外の都市でもどんどん広まって欲しいですし、Google 以外の IT 企業にもどんどん参加して欲しいと考えています。(実際、今回のサンフランシスコの Civic Bridge では Google 以外の企業もいくつか参加しました。)

興味があってかつ Code for America Summit に参加される方は、ぜひ 9/30 2-3 PM にRoom 203 にお越しください!(ライブ中継や動画の録画はありません)

しかし、ようやく外でこのプロジェクトについてお話できる機会ができてほっとしています。。。ずっと極秘で進めてきていたので、当然「市役所なう」とかツイートできませんし、プロジェクトメンバーの一人の父親が新聞社にお勤めということもあって家族にも話してはいけないという状態で一年以上黙秘を貫いてきたプロジェクトなのでした :)

Disclaimer このブログは山崎富美の個人的なものです。ここで述べられていることは私の個人的な意見に基づくものであり、私の雇用者には一切の関係はありません。