2014年1月12日日曜日

サンフランシスコの家探し

日本からサンフランシスコに引っ越す人がまだ結構いるようなので、半年ぐらい前になりますが、私がサンフランシスコに引っ越してきた時の話をしたいと思います。

●サンフランシスコのエリア事情

まずは家を探さないといけないわけですが、どこのエリアに住むかが重要です。ちなみに私が今住んでいる場所は Mission / Noe Valley エリアです。

東京では、同じ東京の中でも浅草に住むのか六本木に住むのかでだいぶ違うわけですが、サンフランシスコはもっと複雑で、まずはどこのエリアに住むのかでだいぶ違うし、同じエリアでもどの界隈、どの道沿いに住むかでだいぶ違います。特に影響するのが治安です。同じエリアでも一本横道に入っただけでだいぶ怖かったりします。

というわけで最終的に家が決まるまでは、ホテルや AirBnB を転々としていました。AirBnB であちこちを泊り歩くのは環境を理解するのにはとてもよくて、しばらくは 1 週間毎に色々なところを転々としていました。家探しをしている間は AirBnB 超オススメ。

●治安

実はホテル住まいの頃に Tenderloin のどまんなか、Civic Center にも一時住んでいたのですが、あまりに危ないのでちゃんと住むところは安全を重視して探すことにしました。ちなみに東京だとどこに住んでも安全だと思いますが、こちらでは治安の幅が非常に大きく、治安の高いところは家賃も高い。お金で安全を買っている感じです。でも、安全が一番だと思います!!

●ツール

よく言われるサンフランシスコで家を探す方法は Craigslist なのですが、あまりに数が多いし、嘘・詐欺情報も増えているとのことで、これだけに依存するのは危険な気がします。私の Craigslist の使い方としては、サイト自体の UI には行かず、Padmapper という Craigslist をマッピングするサービスがあるのでそれでアラートを設定して、スペックとエリアと家賃の情報を頭に叩き込み、なんとなく相場を理解するのに使っていました。


相場がわかった上であちこち見た方が、判断もつけやすいと思います。相場感は重要で、これだと思ったら即効で決めないと次の人に取られちゃうんですね。で、実際の物件情報は色々な人づてやメーリングリストなどあらゆる方法で仕入れて、現地を見に行くということをしていました。マンションやルームシェアやコワーキングスペースなど色々な形態、エリアも Misson や Pacific Heights、SOMA や Union Square 近辺など、あちこち見に行きました。

●交通

東京だとどこに行っても公共交通機関が発達していると思いますが、サンフランシスコだと便利なところと不便なところの差が激しい。今住んでいるところはバス停は目の前、Muni (電車)の駅まで徒歩4分、Bart (電車)の駅まで徒歩10分ぐらいと非常に便利。Bart は空港にも直接行けるので、出張が多い人にはとても便利です。

ちなみに Walkscore というサイトがあって、歩きやすい・公共交通機関で移動しやすい・自転車で移動しやすい。。。という指標を作って色々な都市や地域をスコアリングしています。(車社会やめようぜっていう)

レーティングの指標はこんな感じ。


サンフランシスコ:WalkScore 84 TransitScore 80 BikeScore 70
サンフランシスコ Mission 地区:WalkScore 96 TransitScore 90 BikeScore 94
サンフランシスコ Noe Valley 地区:WalkScore 89 TransitScore 78 BikeScore 70

Noe Valley は坂が多いのでバイクスコアが低い。サンフランシスコ全体も同様。Missionは坂が少ないので自転車で移動しやすいのもスタートアップ系の子たちに愛される理由の一つ。サンフランシスコでバイクスコア 94 は相当高いですね。

マウンテンビュー:WalkScore 58 TransitScore 42
サンノゼ:WalkScore 48 TransitScore 40 BikeScore 56

会社のあるマウンテンビューと会社からほど近いサンノゼ。車がないと生きていけません。

ニューヨーク:WalkScore 88 TransitScore 81 BikeScore 62
シカゴ:WalkScore 75 TransitScore 65 BikeScore 62
ロサンゼルス::WalkScore 64 TransitScore 49 BikeScore 54

ほかの都市と比べるとサンフランシスコはやはり交通面でとても便利ですね。小さいし。

●一人で住むのか・ルームシェアするのか

日本だとあまりルームシェアをする人は多くない気がするのですが、こちらでは当たり前です。ワンベッドルームとかスタジオとかで一人で住むより、ルームシェアをした方が色々な人と関われるし、寂しくないし、よいのではないかと思っています。

私が今住んでいるところは家を一軒ルームシェアのサブレットとして貸しているところで、ベッドやリネン、鍋やフライパンなどの調理器具、食器、掃除用具などあらゆるものが揃っている状態で入居できたのでとても楽でした。スーツケースを持ってきて、その日はもうそのまま寝れちゃうっていう。

●陽当りと天気

サンフランシスコはいつも曇っているところ、いつも晴れているところの差が激しいです。Misson / Noe はいつも晴れているところの典型で、とても気持ちがよいのでオススメです。あとは Castro / Duboce Triangle / Potrero / Inner Sunset など?詳しくは下記リンクご参照。とりあえず東京だとどこでも割りと同じに晴れたり曇ったり雨が降ったりするのが、サンフランシスコだと晴れ率・曇り率が住むエリアによって全然違います。

Sunny neighborhoods in SF? Does this exist?

サンフランシスコのエリア解説には「Mission エリアは最もサンフランシスコで晴れが多い」と書いてあるし、その理由を解明しようという記事もあります。
Follow the sun: San Francisco neighborhoods
Street Science: Why the Mission Is Sunny

●男女の流入率

下記は男性と女性のどちらがどのエリアに引っ越すことが多いかを示したインフォグラフィックです。女性が住む所が晴れが多いところに重なりがちな気もします。(完全に重なってはないけど。。)治安と洗濯物を気持ちよく干せるところというのは女性にとっては重要な気がするのでちょっと納得。でもこっちの人は外に干さずに乾燥機かけちゃう人が多いです。

Summer 2013 Migration to San Francisco - Where the Sexes Moved!



●PG&E 

Pacific Gas and Electric Companyのこと。日本だと電気は東京電力とかガスは東京ガスとかあると思うのですが、サンフランシスコでは PG&E が独占しているため、「家賃に PG&E が入っているか」が一つの確認項目になります。あとはゴミ処理代と水道、インターネットなどが入っているかですね。

●洗濯

サンフランシスコの家には洗濯機や乾燥機がない家が多いようです。コインランドリーもたくさんあるので充分かもしれないのですが、私はやっぱりわざわざ洗濯をしに外にいくのが面倒だったので、洗濯機がある家に住んでいます。

●ショッピング事情

車がないと重い買い物をしたら坂で帰ってくるのが大変。。。みたいな場所もあります。パシフィックハイツとか。ユニオンスクエア近辺で家を見に行った時は、tech業界の女性の部屋だったのですが、料理をした気配がない。

私「groceryの買い物は?」
女性「え?いかない。会社で 3 食食べてる」
私「土日は?」
女性「外食。まさかあなた料理なんてする暇があるの?」

えー。。。

でも Mission で見にいったルームシェアしている家の女の子(スタートアップ勤務)も、時間がないから料理はしないと言ってました。そういう人が増えているのかな。。。Mission / Noe エリアは住居が多いのでスーパーとかも多く(WholeFoods、Safeway、アジアンスーパーなど)とても便利です。もちろんおいしいレストランも多いので、外食も快適。

●需要過多

サンフランシスコの家賃や生活コストがとても高いことは有名で、正直東京より全然高いのですが、それでも引っ越してくる人が止まりません。その結果何が起きているかというと、まず家賃がすごく高い。そして更にどんどん上がっている。それでもみんなが殺到するので、家を非常に見つけにくい。

更には rent control 問題があります。元々は住人側を守るための規制で、rent control 対象物件は 1% しか値上げができない等の規制がかかっているのですが、値上げができないと大家側は物件を出さなくなっていて、需要過多なのに供給が出てこない。SOMA 地区は今開発ブームでマンションの工事だらけですが、これも時間がかかる。

市場に出てくる物件は、早い者勝ちだったり、審査があったり、とにかく家を確保するのがとても大変になっています。物件情報を手に入れたら、すぐに見に行って、すぐにほしいかほしくないか決めて、すぐに交渉を始めないといつまでたっても家を見つけられない可能性が高い。

●審査

需要過多な現状なので、クレジットヒストリーを出せとか色々書類を出さないといけなくて大変なようです。(私の家は実は何もなかった。。。wけど、そういうところは稀なようです。)

ちなみに私が検討したけど行かなかった家の一つは、今の家の道沿いの超ご近所さんで、ひとつの家に 5 人の若者のルームシェアで、一人は Google 社員で他はみんなスタートアップというところでした。で、こういうところでの「審査」は何が起きるかというと、ほぼ面接。見学に行くと、仕事の内容とか価値観とか色々なことを聞かれるし、こっちも色々聞くことを求められて、出て行く予定の一人を除いた全員とインタビューをし、その間も次の候補者、次の候補者とどんどん見学にやってきて順繰りに会話が行われていく。全員が気に入らないと入居できないし、まあ見学に来る人も非常に多いのでなんかすごく大変そう。

誰と一緒に住むかは重要なので、必要なプロセスなんだとは思うのですが、私にはちょっと重すぎる感じでした。ちなみに知っている人がいるとこういうステップを通さずにさくっと入居できてしまったりするので、知り合いを作るのはとても重要です。入居者の一人にどうやって入居したのか聞いたら入居者と友達だったからスルーで入れたと言ってました。

ちなみに私は今の家は、たまたま会社のインターンの子がインターン終了で出て行くところをさくっと交代できたので非常にラッキーでした。

今月から入って来たルームメイトは私の元同僚の弟がサンフランシスコに住みたいということで、前のルームメイトが12月に出て行くところをさくっと交代できたので彼もラッキーでした。世の中ラッキーでできている気がします。。。

●家賃

完全にバブルです。高いです。えじけんさんのブログがとても詳しく、そしてえじけんさんはシリコンバレーを捨ててラスベガスに引っ越してしまわれました(><)

さよならシリコンバレー

気持ちはわかります。SOMA (会社の近く)で探したワンベッドルームなんかは月に3000 ドル・3500 ドルとかざらで、さらにデポジットとか PG&E も別で、家具も買わないといけないし超お金がかかるなあと思いました。ちなみにその高いマンションの管理人の人も、「バブルが弾けないといいなあ」と言ってました。SOMA は高層マンションの建築ラッシュです。周り中工事している中に住むのもあまり環境良くないしなあ。。。

Median rents in SF: June 2013

ワンベッドルームの平均家賃、2013 年 6 月版。高いっ。


ツーベッドルームの平均家賃、2013 年 6 月版。高いっ。


。。。というわけで、ルームシェアは色々な意味で超オススメです。家賃の節約にもなるし、キッチンウェアなど色々な物を買わなくても共有できるし、みんないるから一人で寂しい思いもしないし、テクノロジー業界の人が多いので、色々教えてもらえて面白い。ただ、コワーキングスペースは吟味した方がいいと思います。。。あちこち行きましたが、1週間ぐらい滞在するぐらいならよいのですが、住むのはちょっと。。。なところが多かったです。

●通勤

シリコンバレー勤務の場合、多くの会社が通勤用のシャトルバスを出しているので、そのバス停に近い & バスの頻度が多い路線にいるのが重要で、今の家はその条件も見事に満たしてくれています。なお、シリコンバレー勤務の人達が Mission エリアを好む理由の一つがサンフランシスコの南の方にあるためにシリコンバレーに近いので、通勤時にもすぐに市内を出られて便利なことです。

ただし、今は朝の通勤ラッシュ時には高速が非常に混むので、サンフランシスコからマウンテンビューが 101 が空いていれば45分・50分ぐらいで済むのが 1 時間半や 2 時間かかっちゃうこともあるため、朝のミーティングがある時は念の為 2 時間前に SF を出ています。ひどい。ただ、これをシャトルバスがなくて毎朝マイカーで運転していたとするとものすごい時間のロスになってしまうので、バスの中で仕事を始められるというのはありがたい環境でもあります。

シリコンバレーのシャトルバス問題については非常に濃いブログを書いておられる方がいるのでご参照:
グーグルバス問題とサンフランシスコの階級抗争を理解するためのキーワード
あと、こういう意見もあるってことで:
San Francisco's Google Bus Protests And The Affordable Housing Mythology

そのいわゆる「シリコンバレーの会社の社員で、シリコンバレーで働くために海外から移住してきて、Mission エリアに住み、会社のシャトルバスでシリコンバレーに通っていて」という典型が私でして、抗議で止められたバスそのものには乗っていなかったのですが、この路線に何度か乗ったことがあります。(普段は別のバス停を使っている)みんなが Mission に住むのにはたくさんの理由があって、そうやってみんなが住むから住む人にとってはもっと便利になっていくので、芋づる式です。引っ越してきた時も、どのエリアに住んだらいいか聞くとほぼ全員から「Mission に住め」とオススメされました。

。。。というわけで、サンフランシスコは家賃も高いし物価も高いし治安が悪いところもあるし色々問題もありますが、いいところもいっぱいあるので、当分はサンフランシスコ生活を満喫しようと思います!引っ越してくる方の何かの参考になれば :)

● ApartmentListHolidayGuide

サンフランシスコのどのエリアがどういう感じなのか知りたい方は、Apartmentlist に掲載されたこのジョーク写真(各エリアに住む人へのオススメプレゼント)が参考になるかと。。。まああくまでジョークなのであまり真剣にならず。当該エリアに住んでいる人は怒らないでくださいw






2014/6/21 追記

ヒトラー総統もお困りのようです。。。




2015/3/6 追記

まだまだ上がってますよ。。。これが 2015 年 2 月現在のワンベッドルームの平均家賃です。


2016/4/17 追記

まだまだ上がってますよ。。。これが 2016 年 3 月現在のワンベッドルームの平均家賃です。



Disclaimer このブログは山崎富美の個人的なものです。ここで述べられていることは私の個人的な意見に基づくものであり、私の雇用者には一切の関係はありません。