パレスチナのエネルギーは輸入に97%依存しており、価格は世界トップレベルで高く、そして国は貧しいときています。そんな中、地熱発電でイノベーションを起こしつつある Khaled さんのTED talk。高額なソリューションはパレスチナでは使えないので、徹底してコストを下げたソリューション。日本人も参考になることは多いと思います。
Khaled さんの父親はパレスチナ人の難民で、ラッキーにもカナダに住むことができ、彼自身もカナダで教育を受けることができました。「外で高等教育を受けたパレスチナ人がパレスチナに帰ってきてこの地を助けなかったら、誰が助けるというんだい?」(会場代拍手!)ということでパレスチナに帰って来ました。
パレスチナの問題は人口密度。2050年には世界最大の人口密度になると予測されています。


また、パレスチナの電気料金の高さは世界トップレベル。


人口が増えるということは建物を建てないといけない。建物を建てるということは、光熱や冷暖房など、エネルギーがいるということです。そのエネルギーがパレスチナでは非常に高い。パレスチナのエネルギーの97%は輸入で、ほとんどがイスラエルからの輸入。代替エネルギーを自力で作らないとやっていけないわけです。

そこで彼がやろうとしているのが地熱発電。Ramallahの地下はほぼ通年17度だそうで、冬はその温度差を使って暖房を、夏は冷房を作り出せるといいます。


どんなテクノロジーも安価でないと使えない。というわけで、石灰石を使って安価にする方法を開発し、特許もとったとのこと。既に Ramallah で住宅、アパート、オフィスビルで2年間の実験を行い、電気代 70% 削減に成功したといいます。そもそもパレスチナの電気代が高額であることもありますし、パレスチナは非常に貧しいのでそこに合わせてコスト削減を行った賜物でもあります。
この結果、ヨルダンのマダバ大学と1.6メガワットの地熱発電の契約を結ぶことができたと言います。

とはいえ、問題は山積み。Khaledさんは何度もイスラエルから入国拒否をされ、雇った技術者がいわれもなくイスラエルの国境で2ヶ月独居房に拘束されたこともあります。
更に、技術者の採用に悩まされています。海外からの援助がパレスチナのGDPの30%にものぼり、そのお金がNGOに流れ、民間が払える金額の3-4倍まで賃金水準が上がってしまっているといいます。これでは自立した経済を作ることができなくなる。

自分がこんなに働くのはパレスチナのため。そしてアイディアと、クリエイティブな起業家精神と、パレスチナ人の頑固さをもってすればどんな困難も乗り越えられる。通常では考えられないような困難があるパレスチナでうまくいったものは、世界中のどこへいっても通用する、とKhaled さんは語ります。

彼らから我々が学べることも、とても多いと思います。
Disclaimerこのブログは山崎富美の個人的なものです。ここで述べられていることは私の個人的な意見に基づくものであり、私の雇用者には一切の関係はありません。
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