2010年11月17日水曜日

Asian Cloud Manifesto めも

先日 シンポジウム "Asian Cloud Manifesto -Cloud Computing, Asian Growth, and Regional Integration" に参加してきました。

出演者は以下の通り:

コメンテーター
Craig Mundie 氏       (Chief Research and Strategy Officer Microsoft Corporation)

パネリスト
KIM KWANGSU 氏    (Director, Privacy Protection and Ethics Division, KCC (Korea
                 Communications Commission))
Dr Chung PEICHI 氏   (Assistant Professor Communications and New Media Programme
                National University Of Singapore)
石井登志郎 氏      (衆議院議員)
内海 善雄 氏      (前ITU事務総局長)
加藤 嘉一 氏      (北京大学 リサーチャー)
谷脇 康彦 氏      (総務省情報通信国際戦略局情報通信政策課長)
山田 肇   氏      (東洋大学経済学部総合政策学科教授)
國領 二郎 氏        (慶應義塾大学総合政策学部長)             〈順不同〉

モデレーター:
金     正勲 氏       (慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科准教授)


トゥギャられてたので貼っておきます。




Ust の録画もあったので合わせてどうぞ!



基本的に上記を見てもらえば内容はわかるのでメモだけ。。。

Craig Mundie さんいわく、ヘンリー=キッシンジャーは数年前から「政治家側がどれだけ早くこうした技術革新(やそれらに付随する問題点)についてこれるかなあ」と心配していたそうです。(「ヘンリーキッシンジャーは友達で、クラウドについて数年前から話し合ってたんだけどさ」ってすごい一文だなあ。)メタデータの標準化、相互運用の重要性。「クラウド」という言葉の定義が登壇しているパネリストの間で異なっていることを指摘し、クラウドの問題について考える時は大きく考え、"think big when thinking about the problem of cloud" 「確かにクラウドという単語は昔から何度も語られて来たが、昔語られていたクラウドは今のクラウドとは異なる」"previous version of cloud is not cloud"と指摘。

● Dr Chung PeichiさんによるシンガポールのCloud Computing事情。シンガポールは500万人の人口で42%は外国人で、14,052の多国籍企業がいるというお国柄。

政府の力が強く、経済はサービスと貿易が中心。Cloud computingも政府(Information Communication Development Authority)主導で進められており、シンガポールを「東南アジアの地域コンピュータクラウドハブ」にしようとしているそうです。

アジアは成長市場であり、EUと比べると規制も少なく、シンガポール政府が技術関連を非常に積極的に支援をしており、「アジア市場参入に向けた非常によい実験場(testbed)」として誘致しているようです。 "Cloud computing as an IT policy to enable regional e-market in Asia"とのこと。


● Kim Kwangsuさんは韓国の Cloud service promotion plan について。2014年にはクラウドコンピューティングで世界一になることを目指しているとのこと。"Become world’s best country in cloud computing by 2014"

韓国も政府 (National Computing and Information Agency) 主導でクラウドインフラの構築をしていくそうです。"Government-led cloud infrastructure implementation and platform introduction"。2010 - 2014年の間に KRW 73.5 billion (約53.4億円) の投資を予定。

● 谷脇 康彦さんは"smart cloud strategy"のお話。インフラを作るだけではなく医療や教育、農業など様々な分野でのICTの利活用の推進。スマートグリッド/グリーンITS/道路や橋の管理など。中小企業やベンチャー企業の活性化や、地域をまたがった中小企業の協業の推進。クラウドを使ったサプライチェーンマネジメントの向上など。

● 加藤 嘉一さんの中国のお話。中国には4.5億人のネットユーザーがいて、ブロガーも1億人以上いる。加藤さんも、一本ブログを書くとアクセスが50万以上くるし、多分そのうち1000万とかくるようになると思うとのこと。中国のTwitterのようなサービスでアカウントを開設したところ、フォロワーが翌日には8万人に。とにかく桁違いな感じ。。。

中国に世論はないと思われている節があるが、世論はある。中国ネット界で世論形成に影響を与えることを意識して積極的に活動している人たちを、「公共知識分子"public intellectuals"」と呼ぶそうです。彼らはネット上で意見を書き、そして中国政府は実はそうしたネット世論に追われ、そして縛られているそうです。例えば反日デモの情報を公安はネット上から情報を得て、指示を出しているとのこと。そしてそうしたネット世論がどんどん上がっていて、政府にプレッシャーを与えており、極めて緊張関係にあるとのこと。

インターネットによって初めて発言権をもった国民達が不満をネット上に吹き出しており、一大勢力に。政府がネット上の世論に迎合することも起きて来て、インターネットが社会を大きく変えているとのこと。中国ではリアルの制約が厳しいのでネットが巨大化し、リアルになっていく。 "政治をkidnapしている"という言い方をされていました。そうなのかー。。。

ただし、そうしたネット世論の本質は2ちゃんねる的である、と仰っていました。

あと、胡 錦濤氏や温 家宝氏が国民とネット上でコミュニケーションをしたという事例もあるそうです。

質疑応答より:

Q:Cloudを広げる上で政府の役割は?

谷脇さんの回答は「政府の役割は最低限でないといけない。インターネットは自立/分散/協調。 民間の活動をendorseするのが国の役割。」とのこと。シンガポールや韓国等が大きな政府で政府主導でやっていくという講演をしていたのと対照的でした。

Disclaimer

このブログは山崎富美の個人的なものです。ここで述べられていることは私の個人的な意見に基づくものであり、私の雇用者には一切の関係はありません。