2010年4月16日金曜日

Chirpより:Tim O'Reilly - Twitter is a Force for Good.

Twitterの公式カンファレンス Chirp では、Twitterが初めて公式にユーザー数等の数値を公表したり、Twitterの新しい広告「promoted tweets」を発表したりが話題になっています。

敢えて日本であまり話題になっていないTim O'Reillyが司会のパネルについてブログしておきます。

動画はこちらから:



Watch live video from Twitter Chirp Conference on Justin.tv

パネリストは国務省のKatie Stanton(@kateatstate)、ExpertLabsのAnil Dash(@anildash)そしてUshahidiのPatrick Meier(@patrickmeier)。

●Katieはハイチ地震の際にSMSでテキストを送るとハイチへの寄付ができるプロジェクトの立役者。実は彼女の着任後たった1週間目にこの地震が起きて、彼女がたまたまこのシステムを作っている人達と会った直後で、地震について知ってすぐに思いついて電話をして数分でシステムを立ち上げてもらったという。その時点ではまだ国務省としてこれがよいのかもわかっていなかったが、すぐに上司に連絡をとり、この支援金をどうやって赤十字に送るかなどの詳細を数時間で決めてすぐにキャンペーンを開始したそうです。1週間で集まった支援金は3300万ドル(約33億円)。金額はすごいけど、このお金を集められたのは国務省の力ではなく、Twitterユーザー達が広めてくれたから、と彼女は語ります。

 →日本政府にもこのスピード感が欲しい!


●PatrickのやっているUshahidiは、元々ケニヤでの人権侵害がドキュメンテーションされていないことを改善するために作られたのですが、その延長線上で災害情報をみんなが携帯電話から数文字のテキストで送ることでGoogle Mapsにマッピングされるというシステムを作っており、ハイチの地震のときにもこれが活用されたそうです。

仕組みとしては、ハイチの人達が場所・名前・援助要請(水がないとか、障害物に埋められてるので助けてとか)や報告等を"4636"宛に送信すると、Ushahidiのサーバに送られ、数百人のハイチ語(Kreyol)が使える翻訳ボランティアが翻訳し、カテゴリー分けをし、位置情報とマッピングをする。こうしてまとめられた情報は赤十字やInSTEDDに送られ、他のデータと合わせてUshahidiのサイトで公開されました。これも地震が起きてかなりすぐに実装されており、それはKatieが国務省の中の人脈もあったのですぐにハイチの通信会社に連絡して4636を災害対策用に使えるように交渉できたこと、Patrickが赤十字やUNICEF等の人脈があったのですぐに翻訳等のボランティアが集まったことなどが鍵になっていたようです。入ってくるテキストは生死に関わる物もあり、それらの翻訳や分類をしている人達は、あたかも病院の中にいるような感覚に襲われながら作業をしていたそうです。それらの情報をリアルタイムにキャッチして援助団体に伝えて、対策にあたってもらう。それがこの二人がやっていた4636プロジェクト。

国務省サイトの4636プロジェクトのページ:
Text “4636” for Help in Haiti

Ushahidiの4636プロジェクトのページ:
The Nuts and Bolts Behind 4636 in Haiti

テキスト内容分類。やはり食糧や水の問題と行方不明や連絡が取れない人へのメッセージ等コミュニケーション問題が目立ちます。




Patrickはこのアプリを技術インフラの劣悪なアフリカの地で開発していますが、そのアプリは通信環境がよいどの国で作られた物よりも上手く機能していると Tim O'reilly は評価しています。「アフリカで動く物は世界のどこでもちゃんと動く。」とPatrick。Ushahidiはアフリカでは人権侵害や政治問題のために使われていましたが、今ではボストンの学生がハイチやチリの人達を災害から救うために使い、スーダンで選挙の状況のモニタリングに使われ、イタリアでは森林のモニタリングに使われているそうです。

 →日本のエンジニアもこういうの色々作れるはず!


●Anil DashのやっているExpertLabsというNPOは政策立案者達がクラウドソーシングを使ってよりよい意思決定ができるようアシストするのがミッション。我々ネット社会の住民が携帯を買い換えようかなーと思ったらtwitterで聞けばたくさんの人がアドバイスをくれて、iPhoneがいいのかAndroidがいいのかみんなのアドバイスに基づいてよりよい意思決定をできるのに、政治家や役人や大統領がそういうアドバイスを受けずに米国の色々な意思決定をするのはおかしい、と。例えばFCCの人達が無線方式について行う意思決定は我々がコーヒーショップでどの無線方式を使ってwifiが使えるのかにも関わるし、ネット社会に聞いてくれた方が「我々が常識的と思える結論」に落とし込めるはず。今までは役人のところは閉鎖空間になっていて、「専門家」と言われる人達がアドバイスに来ていたりするけど、誰が来るかは選抜されていて、そんなのDRMみたいじゃんとAnilは言います。更にロビーイスト達はそれぞれの意図を持って大挙して政治家のところにいくけど、それって聞きたくもないことを聞かされていてスパムみたいなものだよね、と。だから、TwitterやTwitter以外の色々なソーシャルネットワークでみんなが意見を言えて、それを拾っていくシステムを作ったのがThinkTankというオープンソースのアプリ。

ホワイトハウスのアカウント(@whitehouse)宛にアメリカの科学技術分野に関する大きな課題(目指すべきチャレンジ)をつぶやくと、ThinkTankに流し込まれ、ホワイトハウスの科学技術政策担当が見られるようになるということ。また、これらのネット民達の意見をホワイトハウスは非常に重視しており、情報が集まったらそれを集約して大統領にも伝えるそうです。「一番大変なところは終わってる。ホワイトハウスのドアを開けてもらい、アプリを走らせ、Twitterを始めてもらい、Twitterから得られる意見を聞いてもらうというところまでは、できている。後はやるだけ。」

ホワイトハウスのTweet:
RT @twitter: @whitehouse looking for Grand Challenges in science & tech via Twitter http://bit.ly/9ouo1i | More: http://bit.ly/dy9fkL  元URL

ホワイトハウスブログ:
Grand Challenges of the 21st Century -- Your Ideas Welcome

ExpertLabsブログ:
Give @whitehouse Your Feedback!

 →濱野さんが仰る「クラウドソーシング民主主義」と非常に近いことを既にやっているという感じがするんだなあ。。。