2010年2月5日金曜日

中国におけるアニメーションビジネスの潮流れぽー3

「マッドハウスー海外との取り組みfeaturing『チベット犬物語』」
マッドハウス北京 副経理 和泉將一さん


マッドハウスとは

1972年創業。アニメの企画、製作•制作、輸出入、著作権管理、デジタル映像の製作および輸出入を行う。2Dアニメが中心で、代表作はNANA、デスノート、スティッチ、時をかける少女、サマーウォーズ、幻魔対戦、パプリカ、ピアノの森、MONSTER、秘密など。

2009年公開の劇場作品はサマーウォーズやマイマイ新子と千年の魔法、YONAYONA PENGUIN

2005年位から海外合作の取り組み

•欧米からの受託による共同制作

BATMAN -GOTHAM KNIGHT-、HIGHLANDER,ANIMATRIX
世界のバットマンをマッドハウスでアニメ化!(ただし受託はやっぱりつまんない)

•韓国との共同制作

韓国に動画•仕上げのみを発注する共同制作(ほぼ全てのマッドハウス作品は韓国DR Movie社とこのパターンの共同制作)

MAPLE STORY→オンラインゲーム会社NEXONからの依頼を受け、韓国の大ヒットオンラインゲームを日本でテレビアニメシリーズ化。日本での認知度アップ&ユーザ獲得に貢献。メディアミックスビジネスの好例。動画/仕上げだけでなく韓国をメインの制作現場とする共同制作を行った。(プリプロやキースタッフは日本側だが、作画の殆どが韓国)

•フランスとの共同製作

YONAYONA PENGUIN
-日本の製作委員会とフランスのDFP社で50%ずつの資金調達。フランス国立映画センターの助成制度を利用。
-製作現場は日本/フランス/タイの三か国。

プリプロ:日本主導
CG制作:日本•フランス•タイ(MAYAベースで一部XSI)
ポスプロ:日本側が音楽•音響。アフレコは各国。フランス側がカラコレ•フィルム現像。

アニメーションの国際化

日本のアニメーション市場•制作において、アジア各国の協力を得ない制作は殆どない
「日本のアニメの制作は、海外がなかったら完成しない時代」

マーケットも世界市場。国内産業保護のため制限を行っている国でも、インターネットや海賊版で普及している。
世界マーケットを視野に入れたアニメ作品の企画、共同制作、投資回収が今後もっと重要になる

国際共同制作における留意点と課題

言語•コミュニケーション
文化
労働慣習
技術•制作方法
スケジュール管理
コスト管理
継続性

●海外共同制作最新事例

•アメコミ"MARVEL ANIME"(TVシリーズ)

人気ヒーローだが、このテイストではもう海外で通用しない→ジャパニメーションテイストで作り直してほしい→マッドハウスが日本向けに新解釈したTVシリーズを制作→2010年日本での放映+世界での配給(Sony Pictures/ANIMAX)→日本での商品化(ATLUS)、海外での商品化(MARVEL)

•チベット犬物語(中国のベストセラー小説の映画化)

原作:楊志軍
製作:マッドハウス•中国電影集団
キャラクターデザイン:浦沢直樹(YAWARA!、Master Keaton、MONSTER、20世紀少年等)
監督:小島正幸(ピアノの森、Master Keaton、MONSTERの監督)
脚本:井上尚登(T.R.Y.の作者。映画の脚本は初めて)

共同製作スキーム:
chinese animation business

2009年8月、日中コンテンツビジネス支援プロジェクトに参加。
中国での制作体制の確立(アニメーターのリクルーティング、テスト、組織化、制作開始)
劇場作品の配給/宣伝に関する日中双方のノウハウ共有
「合作モノ」に対する理解
 メリット:制作費共同負担、上映が保証されていること
 デメリット:内容に対する制限、審査がある
→一部中国で制作することはデメリットではない

制作会社なのでいきなり飛び込んで学んでいる
「やってみないとわからない」