2020年4月5日日曜日

COVID-19: 人の移動に関するデータ


Googleが「COVID-19 Community Mobility Reports」を公開していました。

Googleが持つデータをもとに、それぞれの場所で、お店やショッピングモールやレストランやレクリエーション(美術館やテーマパーク)、食料品店や薬局、公園や駅、商業地域や住宅地域など、どんな場所への移動がベースライン(1月3日から2月6日)に対してどのくらい変わったのかを表しています。

データは国ごとにダウンロードすることができます。


"Location accuracy and the understanding of categorized places varies from region to region, so we don’t recommend using this data to compare changes between countries, or between regions with different characteristics (e.g. rural versus urban areas)."

情報やカテゴリーの精度が異なるので、国対国、地域ごとの比較には使うなとのことですが、あくまで参考に、3月29日現在のレポートをちょっといくつか見てみましょう。わかりやすくチャートにして並べたくなるのが人間の性分ですが、「それはやるな、データの精度が場所によって違うんだから」とデータソースがわざわざ言っているので、やめておきましょう。

日本

全国で見てみると、ターミナル駅が41%減と大きく、お店やレクリエーション、公園に行く人が1/4に、食料品店や薬局、職場が1桁減で住宅地が微増している。






いくつかの都道府県を見てみましょう。

東京都。お店、レクリエーション、公園、ターミナル駅に行く人が6割減、食料品店や薬局、職場が30%ぐらい減り、住宅地が14%増えている。



神奈川・埼玉あたりはほぼ同じ傾向。公園が6割減、お店、レクリエーション、ターミナル駅が行く人が50-55%ぐらい減、食料品店や薬局、職場が20-30%ぐらい減り、住宅地が12-3%増えている。




大阪府ではターミナル駅が行く人が4割減、お店、レクリエーションは2割減、職場が7%減、食料品店や薬局が3%だけだけど増えてる。住宅地が6%の微増。


いち早く非常事態宣言が出された北海道。ターミナル駅が27%減、お店、レクリエーション、職場、公園は微減、食料品店や薬局、住宅地が3%だけど微増。北海道は広いので比較はできないけど。




全国で見るとターミナル駅、お店やレクリエーションが5割減、職場が38%減で食料品店や薬局、公園が2割減、住宅地が12%増えている。日本よりだいぶ在宅勤務が進んでそうです。




今一番問題となっているニューヨーク。お店、レクリエーション、ターミナル駅に行く人が60%以上減少し、公園や職場が46%ぐらい減り、食料品店や薬局も3割も減少している。住宅地が16%増。




2年前まで住んでたカリフォルニアと、子供の頃住んでたイリノイ州も見てみる。お店、レクリエーション、ターミナル駅に行く人が50%以上減少し、公園や職場が30-40%ぐらい減り、食料品店や薬局も24%減。住宅地が13-15%増。ニューヨークと傾向はほぼ同じ。






1万5千人を超える死者が出て、ロックダウンされているイタリア。全国で見るとお店やレクリエーションが94%減、公園が90%減、食料品店や薬局、ターミナル駅が85-87%減、と人の動きがかなり止まっている。職場が63%減、住宅地が24%増えている。




特に被害の大きかった北部地域、LombardyとVenetoを見てみましょう。ほぼ全国平均と同じなものの、Veneto地域では「食料品店や薬局」までもが95%減となっています。






Googleは、以前からこうした人の移動に関する匿名加工情報をもとに、疫学者と疫病を予測できないかという研究を行っていましたね。

New Insights into Human Mobility with Privacy Preserving Aggregation

Unifying Viral Genetics and Human Transportation Data to Predict the Global Transmission Dynamics of Human Influenza H3N2

人の移動についてのSafeGraphのデータ(USのみ)

人の移動について、SafeGraphがいくつかのデータセットを公開しています。データセットの説明によると、北米で600万のPOI、450万台のオプトインした携帯電話からデータを取得しているとのこと。

2019年に入ってからの、いろいろな産業別の移動の推移が左。ブランド別が右。


項目を一つだけ選ぶと、それぞれの昨年の同時期との比較グラフを見ることができます。業種別で一番下落が激しい映画館とブランド別で一番下落が激しいスターバックスを見てみたのが下記。


 こちらは左がエリア別、そしてレストランの種類別。だいたい同じ傾向ですね。


エリアではサンフランシスコ・オークランド、レストランは日本食で昨年と比較。



人の移動についてのNew York Timesの記事(USのみ)

人の移動について、New York Timesがいくつか記事を出しています。

7 Ways to Explore the Math of the Coronavirus Using The New York Times

Where America Didn’t Stay Home Even as the Virus Spread

黒線で縁取りされている州が Stay at home orderが出ていた州。グレーが外出が減っている赤が通常通り、というスケール。



全米で最初にCovid-19による死者が出たシアトルでは、2月28日の人々の移動が3.8マイル(6kmぐらい)だったのが、3月27日には61フィート(18メートル)に激減。



ちなみにNew York Times は GitHub に Coronavirus (Covid-19) Data in the United Statesとして、国レベル・州レベル・郡レベルでのCovid-19のデータを公開しています。

日本のレストラン予約について、トレタのデータ

レストラン予約の「トレタ」の中村さんが日本の外食産業の状況ということでトレタの導入店のデータを23区別に集計し、9個の区のデータをチャート化されていました。

Facebook post

いわく、2月は比較的順調だったが、3月頭からオフィス街から人が減ったため、中央区や千代田区で落ち込みが激しく、昨対で50%台まで落ち込んでいる。一方、世田谷区や目黒区などの住宅地はビジネスマンが自宅にいるようになったことが理由か、落ち込みが緩やか。3月の連休は自粛疲れからの外出増加が見られるものの、その後小池都知事がロックダウンの可能性を示唆してからはあらゆる地域で昨対50%前後に落ち込みとのこと。



また、ホテル業界は旅行、出張、そして期待されていたオリンピック特需が来年に延期になったため今年は非常に厳しい。

なお、「個人の」動き、あるいは「個人間の接触」をトラッキングするような物も出てきました。。。

香港のリストバンド

Hong Kong is using tracker wristbands to geofence people under coronavirus quarantine


香港では、海外からの入国者はすべて14日間自宅待機しなければいけないことになっていて、空港では入国者全員にリストバンドを渡され、それぞれにユニークなQRコードが付いています。ユーザーは、StayHomeSafeというアプリを携帯電話にインストールし、リストバンドのQRコードをスキャンして、アプリとペアリング。自宅に着いたら、家の周りを一周し、カリブレーションを行います。

強制的ということもあってか、アプリのレーティングは1.5とすこぶる低い。故障率が高く1/3ぐらいしか動いていないと政府も認めたらしいのでそのせいもありそうです。



台湾のトラッキングアプリ


台湾政府はセキュリティモニタリングシステムの運用を開始し、自宅待機が必要な人にGPS機能付きのスマホを渡し、自宅を離れようとした場合は自治体とCECC(Taiwan's
Central Epidemic Command Center)に通知がいくとのこと。違反者は100万台湾ドル (約360万円) を支払いの上、名前が公開されます。

また、政府はLINEと台湾のメーカーHTCと協力し、自宅待機の人たちの健康状態を把握するためのオンラインシステムを開発する予定。

シンガポール政府のトラッキングアプリ

シンガポール、コロナ感染をアプリで追跡、政府開発


シンガポール政府はCovid-19の感染経路を追跡するためのスマホアプリ「Trace Together」を開発し、公開しました。

アプリをダウンロードした人同士が近くにいると、Bluetoothを使い、互いに認識し、電話番号を暗号化したデータをスマホ内に記録。新たな感染者が発覚したら、その人のスマホ内のデータを政府の追跡チームが解析、濃厚接触した人を洗い出します。

インストールするかしないかは市民の自主性に任せられていますが、「入国者限定」「陽性の人限定」「自宅待機が必要な人」と限定的だった他のアプリに比べ、「市民全員が対象」でかつ本人の居場所だけではなく「誰と誰が接触したか」を政府が把握していくという、一歩踏み込んだ物になっています。従来の誰と接触したかを聞き取り調査する、というやり方ではままならなくなった末の案とのこと。たしかに近くにいる人全員を「知って」いるわけではないので、聞き取り調査には限界はあります。

これは市民がアプリを入れないと意味がないので強制力には疑問が残るし、プライバシーを考えると入れない人も多そうな気もしますが、アプリのレーティングは驚きの4.1という高さでした。



Disclaimer このブログは山崎富美の個人的なものです。ここで述べられていることは私の個人的な意見に基づくものであり、私の雇用者には一切の関係はありません。

2020年1月6日月曜日

新年あけましておめでとうございます!

2020年、あけましておめでとうございます!



いよいよオリンピックイヤーがやってきました。2018年にアメリカから日本に引っ越してきた理由の一つには、東京オリンピックの時に東京にいたいなと思ったってこともあります。一生に一度のことだし。楽しみですね :D

お正月に、改めて2019年を振り返ってみたいと思います。

2018年2月にNianticに入社した時はマーケティングチームの中で APAC コミュニティマネージャとして採用されたのですが、コミュニティマネージメントに加え、マーケティング・イベント、マーケティング・コミュニケーション、自治体対応、キャンペーン対応。。。とどんどんマーケティング系の仕事が増えていったこともあり、2019年からはタイトルが APAC マーケティングマネージャに変わりました。また、入社当時は「Ingress」と「Pokémon GO」だけだったのが2019年に「ハリー・ポッター:魔法同盟」をローンチしたので担当プロダクトが3タイトルに。実はまだ入社して2年もたっていないのですが、もう10年分ぐらい仕事をした気がするぐらい、めまぐるしい毎日です。2019年は採用活動にも力を入れてチームメンバーが増えたので、2020年はみんなで頑張っていきたいと思います。

Pokémon GO 3周年!

2019年振り返り、まずは3周年を迎えたPokémon GOから。コザキさんのこちらの3周年イラスト、素晴らしすぎる。4周年目指して引き続きがんばります。


「Pokémon GO Fest 横浜」開催

実は私、Nianticに入社するまでPokémon GOのライブイベントに参加したことがなかったのでした。2018年のアジアのPokémon GOのイベントを企画・運営するにあたって2018年のDortmund Safari ZoneやGO Fest Chicagoを手伝いに行き、2018年の Safari Zone in Yokosuka を横須賀市さん・ポケモン社さんと一緒に成功裡に開催することができ、2019年はついにアジア初のPokémon GO Festを横浜で開催することができました。ポケモン社さんの「ピカチュウ大量発生チュウ」に合わせて開催させて頂き、本当にたくさんのトレーナーの皆さんにお楽しみいただきました。横浜市さん・ポケモン社さん、スタッフの皆さん、ありがとうございました!



また、2019年は4月に東南アジアで初めてのPokémon GO Safari Zoneをシンガポールのセントーサ島で開催、10月には台湾で Pokémon GO Safari Zone in New Taipeiも開催し、どちらも汗だくになりながらの運営でしたが無事終えることができました。

Nianticでは、こうしたイベントを一緒に作り上げていただけるイベント担当を絶賛募集中です。お申し込みはこちら。





2020年も色々なイベントを企画していますが、まずは第一弾として1月11日(土)に「東京eスポーツフェスタ」にて「『ポケモン GO』ゲット&バトルトーナメント」を開催します!

「GOロケット団」登場!

2019年はPokémon GOに「GOロケット団」が登場しました。まずは夏にドルトムントで開催したPokémon GO Fest Dortmundに気球に乗ってロケット団がやってきて、したっぱ達にニューヨークのポケストップが占拠されたり、SNSが乗っ取られたり、全世界のポケストップが占拠されたりしました。さらに秋にはGOロケット団のリーダー達がやってきて、調査レポートやサカキも登場しました。11月はシャドウフリーザー、12月はシャドウサンダーが捕まっており、この1月もシャドウファイヤーが捕まっています。ぜひ助け出してあげてください。




「好きなようにGOしよう!」キャンペーン

Pokémon GOはポケモンを捕まえるという楽しみもあれば、レイドバトルやトレーナーバトルなどで戦うのが好きな人もいるし、現実の世界にポケモンが現れる、それを一緒にAR写真に収めるのが楽しいという人もいる。プレイしてくださっている方も老若男女と幅広く、おじいちゃんおばあちゃんからもお子さんと一緒に遊んでいるというファミリーからもお便りを頂いたりしています。そんな色々な楽しみ方をみなさんにもっと知って頂くことを目的に、「好きなようにGOしよう!」は作られました。日本でテレビコマーシャルや記事タイアップ、渋谷ジャックなど色々なキャンペーンを行い、評判がよかったので韓国と台湾にも拡張しました。日本ではちょうど今、お正月版を公開しています。



Pokémon GOの「号外」登場

たくさんの方にお楽しみ頂いているPokémon GOですが、まだやったことがない人ややめてしまった人も多いはず。そんな方たちにもリーチするにはどうしたらいいか。みんなでブレストでうんうんうなっている時に、「号外はどうでしょう」との一声が。当時の私は企業が号外を出せるということも知らなかったのですが、普段Pokémon GOのブログやアプリ内ニュースなどを見ていない、道行く方々にリーチするには絶好のチャンス。素晴らしいアイディア!4月にタツベイのコミュニティ・デイ、5月は名探偵ピカチュウ、7月はアーマードミュウツー、8月はレックウザ、10月はハロウィン、11月はロケット団、12月はコミュニティ・デイまとめ。。。とたくさんの素敵な号外をサンスポさんに全国各地で配布していただきました。




黒レックウザ登場

黒レックウザまじでかっこいい。Nianticは社員に対して特別対応はしないので、ポケモンはもちろん自力で捕まえなければいけないのです。「黒レックウザが出るまでやり続ける!」という意気込みで頑張って捕まえ、キャンペーンをやっていた渋谷109の黒レックウザと一緒にGO Snapshotを撮った思い出の一枚。


「アーマードミュウツー」登場

かっこいいと言えばアーマードミュウツー。ポケモンの夏の映画に合わせて、Pokémon GOのレイドバトルに登場しました。




「GO Snapshot」ローンチ、「GO Snapshotチャレンジ」開催、「相棒と冒険」機能ローンチ、「集合写真モード」ローンチ

以前からポケモンと一緒に写真を撮影できる機能はあったのですが、いつでもどこでも好きなポケモンと写真が撮れる GO Snapshot のローンチにより、たくさんのみなさんが素敵な写真を手軽に撮影できるようになりました。こちらは読売新聞掲載の GO Snapshotの広告。


更に年末にリリースした「相棒と冒険」と「集合写真モード」。ポケモンが、本当に自分の生活している世界にやってきた。正に「Pokémon GOって何だろう」を体現したような機能だと思っています。色々なポケモンを相棒にしてみて、お楽しみください!






ポケモン GO in さんりく・応援ポケモン・尾田栄一郎先生とのコラボ

Google時代は「情報を整理する」会社らしい形で被災地の復興支援活動を目指していたのですが、Nianticという「人を動かす」会社らしい復興支援の形は何なのか。被災地は人に来てほしいけれど、人が殺到しすぎると電車も宿泊施設も多くないので困る。よい形でトレーナーのみなさんも地元の皆さんも喜んでいただける復興支援の形を模索していました。2018年に岩手県さんと話を始め、2019年は「三陸鉄道リアス線開通記念」として、「ポケモン GO in さんりく」を開催。

また、ポケモン社さんの「ポケモンローカルActs」の活動とコラボをし、北海道ではロコンとアローラロコンのイベント、宮城県ではラプラスのイベント、福島県ではラッキーのイベント、鳥取県ではサンドのARフォトコンテストを行いました。



また、熊本出身の「ONE PIECE」作者の尾田栄一郎先生が Pokémon GO を楽しんでくださっていることを知り、尾田先生が行っておられる熊本復興支援の活動とコラボさせていただけることに。赤いリボンの麦わら帽子をかぶったピカチュウが Pokémon GO に登場し、熊本県に設置された「麦わらの一味」の仲間たちの像がポケストップとして Pokémon GO に登場、ポケストップの画像として尾田先生がイラストを描き下ろしてくださることに。また、この時のコラボの経緯について JUMP +α でルポ漫画にして頂きました。



ポケふた

ポケモンさんが自治体とコラボして、ポケモンのマンホールを作るという取り組みが「ポケふた」ですが、Pokémon GOでもそのマンホールにポケストップを立てるというコラボプロジェクトをやっています。指宿→イブスキ→イーブイすき。。。。ということでイーブイとその進化した姿のマンホールをポケストップ化。北海道ではロコン、岩手ではイシツブテ、宮城県ではラプラス、香川県ではヤドン、そしてピカチュウ大量発生チュウを行った横浜にはピカチュウのポケストップを立てました。



「Pokémon GO Lab.」 オープン!

この年末になんと、Pokémon GO初の公式スペースである「Pokémon GO Lab.」がオープンしました。等身大ウィロー博士がいて、Pokémon GOの公式グッズの販売もあります。そして中央にはPokémon GOのジムのビジュアライゼーションが。こちらはライゾマティクスさんに作って頂きました。ありがとうございました!


この一年、ポケモン社の皆様には本当にお世話になりました。改めて御礼申し上げます。

ハリー・ポッター:魔法同盟ローンチ!

2019年は、「ハリー・ポッター:魔法同盟」という新しいタイトルをローンチしました!まずは「1分でわかるハリー・ポッター:魔法同盟の遊び方」の動画をどうぞ。



ハリー・ポッター:魔法同盟ローンチイベント

ゲームのローンチに伴い、ロサンゼルスのユニバーサルスタジオと東京の渋谷でローンチイベントを行いました。





Harry Potter Wizards Unite Fan Festival

インディアナポリスで初のリアルイベント「Harry Potter Wizards Unite Fan Festival」を開催しました。会場には、ゲームの世界をそのまま持ってきたように感じられるような様々な隠れた工夫も :)




Tokyo Comicon

「東京コミコン」では映画ハリー・ポッターのロン役を演じたルパート・グリントさんと魔法同盟のロンが夢の共演をしました!



ソフトバンクニュースさんに魔法同盟について取り上げて頂きました。

オリジナル声優は日本だけ? 『ハリー・ポッター:魔法同盟』の裏話や隠れテクニックを担当者に聞いてみた

この一年、ワーナーブラザーズジャパンの皆様には本当にお世話になりました。改めて御礼申し上げます。

魔法同盟では、1月8日から15日に氷のコンファウンダブルに捕まったファウンダルの‬イベントが予定されています。お楽しみに!

Ingress7周年!

7周年を迎えたIngress。#Ingress777 で祝ってくださった皆さん、ありがとうございました!



2019年はIngressにとっても特別な一年でした。長い移行期間を経てScanner [Redacted]が役割を終了。「Ingress Prime」にアプリが一本化されました。また、Google+がサービスを終了し、Ingress Community Forumが誕生。

ファーストサタデーの改善により、12ヶ月で4,169個以上のファーストサタデーイベントがエージェントの皆さんによって開催され、145,443人のエージェントが参加。

更には99個のミッションデイがエージェントの皆さんによって開催され、およそ40,000人のエージェントが世界36カ国から参加しました。私も東京中央・高雄・武蔵嵐山・千代田のミッションデイに参加させて頂き、その土地土地の色々な側面を見ることができました。



Ingress 東京アノマリー

一昨年始まったOsirisシリーズは2・3月の Darsana Prime アノマリーを経て、5月の高雄・アムステルダム・シカゴの Abaddon Prime アノマリーシリーズで終わりを迎えました(RESの勝利)。

日本でも3月に渋谷にて Darsana Prime Tokyo アノマリーを開催し(ENLの勝利)、たくさんのエージェントの皆さんにご参加頂きました。ありがとうございました!


Ingress Nemesisシリーズ突入

Osirisシリーズ終了後、Ingress界には謎の組織「Nemesis」が登場し、様々な戦いをしかけてきました。Ingressは元々 Resistance 対 Enlightened で戦うゲームですが、Nemesisシリーズ開始後はそれに加えてエージェント対 Nemesis の戦いが加わりました。

7月の「Myriad」 アノマリー(ENLの勝利)、Myriad Unique Hack Challenge(エージェントの勝利)。8月の「Aurora」のGlyph Hack Challenge(Nemesisの勝利)、9月の「Avenir」Shard event(エージェントの勝利)、9月の「Helvetica」Field Test(エージェントの勝利)。10月の「Umbra」アノマリー(ENLの勝利)、そして12月のUmbra Deploy Global Challenge(エージェントの勝利)。


また、エージェント達が全世界で謎解きをしながら真実に迫る「Tessellation」プロジェクトも進行中です。



2020年前半の Ingress のイベントの予定は「2020年上半期のイベントについてのお知らせ」にて公開しています。

Perpetua ヘキサスロン:2月29日(世界15都市)
Lexicon ヘキサスロン:4月25日(世界15都市)
Requiem アノマリー:5月9日 ミュンヘン(ドイツ)

日本では2月に沖縄の那覇でヘキサスロンを予定しています。2019年、沖縄の首里城は焼失してしまいましたが、Ingress エージェントのみなさんがスキャナーの中で蘇らせてくれたのも記憶に新しいです。2020年2月、みんなで沖縄に応援に行きましょう!




Tokyo Game Show

上述の通り今は絶賛ゲームの仕事を毎日やっていますが、実は私はゲーマーでもなければゲーム業界出身でもないので、Tokyo Game Showも人生で一度も行ったことがなかったのでした。こんな仕事をしているので一度は行きたい!と思っていたら、「TGSで位置情報ゲームサミットをやるので、パネルに登壇しませんか」とのお声がけを頂き、Nianticのミッションやコミュニティについて、色々なお話させて頂きました。貴重な機会を頂き、ありがとうございました!

Engadget: ナイアンティック山崎氏らが語る位置情報ゲームの未来 #TGS2019
4Gamer: [TGS 2019]“コミュニティは命”。位置情報ゲームの現在と未来が語られたセッション「位置情報ゲームサミット」聴講レポート
ファミ通:位置情報ゲームの未来とその可能性に迫る!“位置情報ゲームサミット~新たなゲームジャンルが導く未来”リポート【TGS2019】

また、会場付近では魔法同盟を開くとレアなファウンダブルが見つかりやすいようにしたり、SEGAさんのブースで魔法同盟のプロモーションを行って頂いたりしました。



Niantic Platform

2019年はNianticがプラットフォームの提供に向けて大きな一歩を踏み出した一年でした。ここまで延々とゲームの話ばかりしてきましたが、Nianticは実はゲーム会社ではありません。

CEOの John Hanke はこう語ります。『Nianticの目的は単に「楽しいゲームを作ること」ではありません。ARの世界を他の人々と共有することで、人やものに出会い、発見できる機会ができると考え、これを実現するためにゲームを開発・提供しています。AR技術はまだ新しい分野ですが、ゲームを始め、さまざまな分野でARが使われていくことにより、より成熟した技術となり、私たちの将来の生活をもっともっと便利で楽しくしてくれるものになると信じています。』

Nianticの社員には、そんな未来を作るために集まってきた人が多いので、2019年にやっとこのプラットフォーム化が実現できて、一同非常に喜んでおります。とはいえ、この領域はまだまだ始まったばかり。2020年は更に進化していければと思います!

Platform としての Niantic Wayfarer のローンチ

Niantic が提供するゲームは、今まで Ingress エージェントのみなさんにご協力頂き、現実世界における美術館、アート作品、歴史的建造物などの POI(Point of Interest)を Ingress のポータルとして提案・審査して頂き、それらを Ingress のポータルや Pokémon GO のポケストップやジム、ハリー・ポッター:魔法同盟の砦・宿屋、温室などとして Niantic のゲームに反映してきました。

2019年に「Niantic Wayfarer」のローンチにより、このプロセスが Niantic 全体のプラットフォームとして生まれかわりました。




Niantic Real World Platform と Niantic Beyond Reality Developer Contest

AR の作り出す未来は、エンターテインメントの世界のみならず、様々な分野でデジタルとリアルをつなぎ、人と人との関わり方を変えていく可能性がある。それはIngress、Pokémon GO、ハリー・ポッター:魔法同盟という3タイトルに限りません。そうした可能性を広げるために作られたのが「Niantic Real World Platform」です。


Niantic Real World PlatformでNianticが何を実現したかったのかは2018年に下記のポストで説明されています。

Nianticのリアルワールド・プラットフォームをご紹介します

1. 現実世界をモデリングする

新しく人間中心の現実世界のモデルを作る。現実世界をモデリングするには、環境や人(やモバイル機器)が移動したりするたびに、モデルの調整が必要になります。

2. 現実世界を理解する

世界がどう見えるかだけではなく、そこにあるものが何であるのか、何をしているのか、それぞれはお互いにどう関係しているのかなどの「意味」を理解していく。下記のデモ動画でピカチュウが足を避けたり、植物の裏に隠れたりできるのは、現実世界に存在するさまざまな物の意味を理解していく一歩でした。


この現実世界を理解する「Niantic AR with Occlusion Technology」は、当時は単なるデモだったのですが、このたびNiantic Real World Platformに組み込まれることになりました。

The Niantic Real World Platform: Mapping, Sharing and Understanding Reality



3. 現実世界を共有する

複数のプレイヤーが同じゲームを楽しむためには、プレイヤー間で同じ空間を見ている感覚を全員が持てるようにすることが必要です。下記のCodename: Neonがその一例です。



この複数のプレイヤーが同じゲームを楽しむ「マルチプレイヤーAR体験」も当時は単なるテクノロジーデモだったのですが、実際の、そして非常にたくさんのプレイヤーのみなさんが使う「機能」として実装されたのが12月にPokémon GOでローンチした「集合写真モード」です。



2019年2月に、Niantic Real World Platformについてもう少し詳しい説明が下記のブログで公開されています。

地球規模のリアルワールドARプラットフォームの開発

ウェアラブルコンピューティングが広く行き渡った未来の世界では、未来のARデバイスによって、人間の五感はリアルとバーチャルの間で渾然一体となっているかもしれません。プライベートでもビジネスでも、日々の体験は低遅延の5G回線でリアルタイムにつながり、どこへでも携帯できる超小型デバイスによって支えられているかもしれません。

そんな未来の世界で、どんな体験を提供したいか。それらを実現するためにはどんなものが開発者向けプラットフォームとして必要なのかを想定して開発されているのがこの「Niantic Real World Platform」で、Nianticの社内ハッカソンやIngress、Pokémon GO、ハリー・ポッター:魔法同盟といったタイトルで既に使われています。

更に、2019年に開催された開発者向けのコンテスト「Niantic Beyond Reality Developer Contest」で選抜された10チームの外部の開発者の皆さんがこのプラットフォームを使って4ヶ月かけて実際にアプリを作成し、プレゼンを行いました。

優勝した「JC Soft」というご家族のチームの動画はこちら。





Niantic Creator ProgramとNiantic Beyond Reality Fund

「Niantic Beyond Reality Developer Contest」の成功を受け、2020年には「Niantic Creator Program」をローンチする予定です。

Creating the Future of AR Experiences on the Niantic Real World Platform

このプログラムに参加するメリットは3つあります。

1. Niantic Beyond Reality Fund

革新的なARプロジェクトを開発者の皆さんが実現するのを支援するため、Nianticが資金提供を行うファンドです。

2. Niantic Real World Platform augmented reality development kit

上述の通り、Niantic Real World Platform augmented reality development kit (ARDK) には、Niantic が Ingress、Pokémon GO やハリー・ポッター:魔法同盟を開発していく中で培ってきたノウハウが詰め込まれています。そのプラットフォームとツールへのアクセスが提供されます。

3. Niantic のエンジニアへのアクセス

Niantic Real World Platform のツールの使い方や、Niantic が今まで位置情報を使った AR ゲームを作る中で培ってきたノウハウについて、Niantic のエンジニアから直接学ぶことができます。

「Niantic Creator Program」へのお申し込みはこちらから:
https://www.niantic.dev/


オフィス引越し

Niantic の東京オフィスが都内某所から都内某所に引っ越しました!

2019年、Niantic Japan では大きく採用活動を行い、人がとてもたくさん増えました。どれくらい増えたかというと、旧オフィスの最終週に新入社員が入ることになったのですが、パンパンで机がもう入らない。それは申し訳ないと思ったので、私は自分の荷物を全部梱包して机をきれいにして新入社員に渡し、立って仕事をしていました(笑)無事、新しくて広いオフィスに引っ越しできてよかったです。

新オフィスでNianticらしいエピソードを一つご紹介。

Masaさんが新しい畳部屋で瞑想する姿をツイートしたのが8月22日。




とあるIngressエージェントが魔法同盟風味のコラをしてくださったのが8月24日。



コラそっくりに畳部屋を改造し終わったのが9月6日。



ブルーホール

11月にかねてから行きたいと思っていた「カリブの宝石」と呼ばれるベリーズに行ってきました。ブルーホールの上をセスナで飛び、ブルーホールの中をダイビングで潜ってきました。美しす。。。。!


2020年も楽しい一年になりますように。
今年もどうぞよろしくお願いします!

== archive ==

2014年のあけおめポスト
2013年のあけおめポスト
2012年のあけおめポスト
2011年のあけおめポスト

2015-2017年は Google で「Google Social Impact」「Project Soli」と「Project Jacquard」のプログラムマネジメントとdeveloper relationsをやっていて忙しく、2018-2019年は Nianticへの転職やら日本への引っ越しやら、「Pokémon GO」と「Ingress」と「ハリー・ポッター:魔法同盟」のマーケティングをやっていて忙しく、ほとんどブログを公開していないことに気づきました。2020年はもっと余裕を作り、新しくて面白いことをしながら、アウトプットも色々出していければと思います。

Disclaimer このブログは山崎富美の個人的なものです。ここで述べられていることは私の個人的な意見に基づくものであり、私の雇用者には一切の関係はありません。

2019年12月22日日曜日

「アニメ×テクノロジー」神山健治×川島優志 Sight Update Sessionに行ってきた

攻殻機動隊や東のエデンなど、数々の名作を生み出してきた神山健治監督とNianticの川島優志さんのトークセッションを見に行きました。面白かったです!


まささんは神山監督に以前もらったサイン入りTシャツを着ての登場。


なんと神山監督、来年の4月からNetflixで公開予定の「攻殻機動隊SAC_2045」と「ブレードランナー」のスピンアウトをハリウッドで作っている最中、という激務の中でのご出演。攻殻機動隊SAC_2045のティザーはこちら。



「アニメ×テクノロジー」


今回のテーマは「アニメ×テクノロジー」。実はNianticのデザイナー Dennis Hwangは攻殻機動隊の大ファン。IngressのUIをデザインした時に、攻殻機動隊の影響を受けていたと言います。アニメの現場側は「できたらいいな、あったらいいな」が発想の根幹となり、絵を作っていく中で、現実のテクノロジーからインスパイアされることもあります。

「あるある感」が大事

アニメを作る上で大事なのが「あるある感」。現実との地続き感を大切にする。

例えば東のエデンは設定としてはものすごくありえない感じなのに、「あるある感」がある。それはゲーム側も同じで、ポケモンGOでも、雨の日や水の近くには水ポケモンが出たり、現実の世界とつながっている。Ingressでも、ベテランエージェントは地蔵を見ただけで、「これはエキゾチックマターが出てるね。」とスマホを開かずに言い切るし、周りのエージェントも「うんうん、これは出てるね」と納得する。

アニメは全部が作り物だからこそ、あるある感が重要。知っている町並み、例えば原宿駅前が出てくるだけで「僕らの世界の延長だな」と感じてもらうことができる。

※ちなみにアニメによく渋谷が登場するが、渋谷がよく使われるのでモデルの精度が上がり、渋谷のモデルの精度が高いからよくアニメで使われる。。。という事情があるというのは豆知識。

神山監督、なんとポケモンGOのレベル40!

ゲームの世界ではどんどんテクノロジーが進化している。「ポケモンGOってテクノロジー自体はすごいのに、それを感じさせずに遊ぶハードルが低いのがすごい」とおっしゃる神山監督。なんと最高レベル(40)まで登りつめたトレーナーでいらっしゃいました!アメリカに行ってポケモンGOでレイドをやろうとしたら、土地が広いので、日本ほど人が集まらない中、全然知らない現地の人と苦手な英語で「俺ら2人で倒せるかな?」「無理!」みたいなコミュニケーションが生まれ、友達になり、今でもギフトを贈り合っているそうです。

優秀なエンジニアは「余力」を持てるように効率化して時間をつくり、仕事以外のこともやってる

すごい仕事をしながら全然違う分野(バイオリンやバイクなど)でも仕事以外で何かをする余力と好奇心を持っているエンジニアに天才だなと感じる人が多い。Google時代、誰が一番早くタイピングできるかという遊びがあったときに、チートせず真面目にやってランキングトップにいる人を見てみたら、レジェンドなエンジニア達だった。トップエンジニアだけど遊びにも参加している。彼らは生産性が高くて、仕事が速い。速く打てるということは、速く考えられる。余力で他のことができる。そして、速く仕事をするために工夫をしている。

天才アニメーターも仕事が速い。TVアニメ『イングレス』の櫻木優平監督も、ものすごく仕事が速い人なのだが、彼のキーボードは不要なキーが外されており、最短距離でコマンド入力できるよう再配置し、使う物には滑り止めをつけて、スピードを上げることに最適化されている。

※以前櫻木監督のオフィスを見学させて頂いた時に許可を頂いて撮影した写真を掲載しておきます。すごいんです。




作りたいものを最終ゴールから逆算して考えられるか

目の前に集中するのではなく、俯瞰で物を見ることができて、どこに何が必要になりそうかの予想が立てられ、先にしこめることが重要。このあたりはゼネラリストが強い。

多面性がある人が最強。一つしかできない人には限界がある。コードは書けるけど絵は描けない人は、「光は白。影は黒。」という簡単なソフトでできる内容で想像してしまう。夕焼けの太陽がない側は青くグラデーションがかかっている、ということを想像できない。「切り返しだから青くして」と言っても伝わらない。コードが書けて絵も描ける。両立させている人が最強。

アニメはテクノロジーとして枯れてきている感じがあるが、新しいものを投入していかないと立ち行かなくなるという危機感がある。今は、ソフトは使えるがコードが書けないアーティストが多かったり、技術者がオペレーターで終わってしまったりする。アニメの創成期はゼネラリストで何でも出来る人が多かった。その後スペシャリストが求められたのでスペシャリストが増えたが、今度はゼネラリストが少なくなった。アメリカだと全部できるスーパーマンがいたりするが、日本ではせっかく技術はあっても、あるソフトを「使う」だけで止まってしまい、同じことをするだけになってしまっている。「ないなら作ろう」という方向に!

勘がいい人は異なる視点を持っている

自分で全部できなくても、勘がいい人はわかる。絵作りが想像できる。では、勘がいい人にはどうすればなれるか?

ライゾマティクスの真鍋大度さんは素晴らしいエンジニアだが、彼はDJもやっていて、余力がある。そんな彼は、横断歩道で信号待ちをしている時に、目をとじて耳を澄まして音だけで信号が変わったかどうかを判断してみたりするらしい。そうやって異なる視点を手に入れる。身の回りに、ヒントは色々ある。真鍋さんは最近ダンスまでしており、自分がダンスすることでPerfumeの演出にもつながるという。

真鍋さんの横断歩道エピソードはこちら:
「ポケモンGO」ARイベント仕掛人が語る舞台裏

映画を見るとき、神山監督は自分の主観だけで見ず、お客さん側で見たらどう見えるかも考えている。自分が好きか嫌いかを取っ払って、別の視点で見ている。自分がもう若くないので、若い人が見たらどう思うかとかも考える。

第三者の視点で見てしまうと、純粋に映画を見ている時に楽しめないのでは?という質問に対して、神山監督は一度は楽しめるとのこと。

また、多くの人は4つの視点で映画を見ているといいます。その4つとは:

・ストーリーを追う
・次にどうなるか推理する
・過去に自分が体験したことと見てる映像を照らし合わせる。
時間経過での展開予想(そろそろ時間だから解決するなーとか)

自分の作品は観るべき・やるべき、自腹でお金を出して自社商品を買って初めて対価に見合っているかわかる

ポケモン社の石原社長は、ゲームをすごくやりこむ人で、ポケモンGOローンチ前にIngressを遊んでみて、ものすごくマニアックな質問を送って来る。石原社長がGoogleで講演をしたとき、最後の10分のテーマが「六本木ヒルズ周辺で多重コントロールフィールド作る方法」の解説だった。彼は本当に自分でやって、たしかめる。

自分の作品は観るべき、そして自分でお金を出して自社の商品を買うべき。自分たちの作品は頂くお金に見合うか考える。


インタラクティブなゲームのもつ可能性

神山監督が小島秀夫監督のゲーム「ポリスノーツ」のお仕事をしたときのエピソード。まずびっくりしたのは小島監督から「それをアニメにしたら7時間分ぐらいになるのでは」という規模の超大作脚本を渡されたこと。一体どこをアニメにすればいいのか、アニメサイドは誰もわからなかった。(そして多分小島監督は2時間ぐらいのつもりだった)ゲームとアニメの間には、共通の言語がなく、深い深淵が横たわっていた。

神山監督は当時美術監督として呼ばれていたが、そんな状態だったのでいつまで待っても「美術」まで仕事が回って来ない。しかたないのでその7時間のシナリオを読みながら待っている中で、そのシナリオを元にどうすればいいか等の話をしていたら、「お前やるか」と抜擢され、監修することになった。

このとき学んだのは、「ゲームは深く掘り下げることができる」ということ。アニメや映画は一方向で、監督が作った絶対的な時間軸で相手を納得させ、楽しませる芸術。それが地球から映画がなくならない理由。ところがゲームには分岐があり、複数のストーリーが広がっている。これは羨ましい。

また、ゲームは、スマホの中のインタラクションだけで収まらない。Ingressは人それぞれがストーリーだったりする。例えばIngressで、クラウドファンディングでセスナを借りて、難攻不落のポータルを落としにいったユーザーがいた。これが、フィクションが叶わない「ゲームのもつ可能性」。

苦手を克服するには:やってみる。プライドを捨てて聞く。構造を言語化する。

英語が苦手だが、海外では自分が話さないと「コイツは話す相手じゃない」と思われてしまう。通訳ではダメで、一言二言でもいいので発言してみると相手の態度が変わる。やってみるとなんとかなる。プライドを捨てて聞き直すと、意外と聞かれた方が良い気になってそれ以上のことを教えてくれたりするのでおすすめ。

また、新人の時にボードを描いたら「お前は致命的に色感がない、色感と構図は生まれ持ったものだから無理」と言われた。そこで、たくさん色が使える人はどんな色を使っているかと構造を言語化してみた。自分が素敵と思うかどうかはおいておいて、考え方を変えて、ロジックにしてみた。そうすると自然と好きじゃない色も使えるようになっていた。

逃げ出したくなるような困難な時に必要なのは、問題に立ち向かう姿勢


「ポケモンGOを開発・運用していく中で大変だったことは?」という質問に対して。

ポケモンGOを立ち上げた当時はNiantic全体で50人くらい、ポケモンGO専任のエンジニアは10人くらいという小チームで、ものすごいサーバアクセスに対応していた。Ingressチームのサポートもあったが、寝食を忘れて対応していた。

大きな失敗や上手くいかなかった時にチームの本当の形が浮かび上がる。ポケモンGOの初めてのリアルイベントをシカゴで開催したとき、通信障害が起きて数万人が遊べなくなった。そんな状況だったが、CEOのJohn Hankeはステージに立ち、参加者ひとりひとりに答えていった。逃げ出したくなるような困難な時に、技術を超えた、問題に立ち向かう姿勢が必要。このイベントは翌年も同じシカゴでやり、成功させた。失敗を失敗で終わらせない。

非常に長いイベントだったのでかなりエピソードを抜粋していますが、全容はTogetterにまとめられてました。

攻殻機動隊SAC_2045の神山健治監督とポケモンGOの川島さんが語ったゲームとアニメ制作におけるエンジニアに期待する事@ TECHPLAY「アニメ×テクノロジー エンジニアへのラブコール」with #sight

非常に楽しいイベントでした。西村真里子さん、Tech Playの皆さん、ありがとうございました!


みんなで写真。


神山監督、こころよくツーショットにも応じてくださいました。ありがとうございました!


今回の神山健治×川島優志対談も素晴らしい組み合わせでしたが、私は参加できなかったけどその前日の亀田誠治×及川卓也対談もすごくよかったらしく、たくやさんが「私の人生は今日のこの日のためのリハーサル」と書いていました。これ、どうやって実現したのかなあと思ってまりこさんに聞いてみたら、たくやさんが亀田誠治さんと対談したいと言っていると聞いて、亀田誠治さんにつながりそうな人脈をかたっぱしからあたって実現したそうです。まりこさん、本当にすごい。これ以外にも素晴らしいイベントを軽やかにたくさんこなしているように見えて、それらを実現するためにはものすごく努力されているんだろうなあというところが垣間見れて、久々にお会いできて嬉しかった&ますますリスペクトしました。まりこさん、ありがとうございました!


Disclaimer このブログは山崎富美の個人的なものです。ここで述べられていることは私の個人的な意見に基づくものであり、私の雇用者には一切の関係はありません。